羅生門・鼻・芋粥の詳細情報

羅生門・鼻・芋粥

大正三年から五年の作品を集める。
表題作の他、「老年」「青年と死」「ひょっとこ」「仙人」「孤独地獄」「父」「虱」「酒虫」「野呂松人形」「猿」「手巾」「煙草と悪魔」「煙管」等を収録。
大正七年に書かれた小説と若干の随筆・感想類を主体に編まれている。
表題作の他、「袈裟と盛遠」「開化の殺人」「奉教人の死」「るしへる」「枯野抄」「邪宗門」「毛利先生」「犬と笛」等を収める。
中国の一名画にまつわる伝説に取材、夢幻的芸術美の世界を描いた「秋山図」、文豪トルストイの強烈な個性をツルゲネフとの交遊の中に浮彫りした「山鴎」、『今昔物語』の依拠して真理の絶対性への懐疑を卓抜な技術的構成で提示した「藪の中」、神格化された一将軍のの虚飾を剥ぐ「将軍」等、テーマ、スタイルに多彩を示す大正十年作品を収録。
この作には白樺派らしい人道主義が、一筋に個性をのばす人間への隣人愛となってほとばしっている。
芸術への精進、聖なるものへの登高という武郎の霊的一面を示す。
熱烈な賞賛を浴びた二十歳の時の第一詩集『あこがれ』から、傑作の誉れ高い晩年の『呼子と口笛』まで――。
青春の歓喜や孤独を歌いあげ、二十七歳で夭折した天才詩人の軌跡。
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